門松が建ちました

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 お寺のすべてを知り尽くし、先代から現住にいたるまでお寺を支え続けていただいた方がいらっしゃいました。毎年の門松も材料の調達から建込みまで一手に受けて頂いていましたが、この夏をむかえようとするころ、急なお別れとなりました。

 

 その意志はしっかりと残り、今年も変わることのない立派な門松を、新たに集まっていただいた方々と共に建てることが出来ました。

 

 自分が生きた心や行いが、そこに自分はいないけれども、未来の人々が楽しむ力となれば素晴らしいです。

 

  人生の終わりを考えることが、不安をあおり未来を小さくしてしまうものもあるようです。何代も積み重ねていく中では、伸びるときがあれば、とどまることもあります。自分の一代の、ましてや目の前の損得で終活を語ることは慎重になるべきです。

 

 門松は年神さまを迎え入れるためのもの。すっと伸びたシイノキ、笑顔にみえる竹の切り口、形としての門松におわることなく、せっかくの一生、よりよき、伸びゆく歳を重ねていきたいです。人間の良心や信頼を胸に、今できることをやりぬき、今を生き抜くことが肝要です。