春のお彼岸法要

 大震災から一年、亡くなられた方、行方不明の方は二万人近く。難は逃れても生きる希望を失い自ら命を絶つ方も多く、生活の安定とはほど遠い、つらい環境が続いておられます。11日は各々お祈りをいたしましょう。本堂では震災の時刻に静かにお勤めをいたします。ご自由にお入りになりお焼香ください。

 震災にかかわらずとも、自殺者は年間三万人を超えます。人と人の関係が生み出す災いは、数の上では未曾有の天災を越える破壊を、毎年もたらしています。私たちは権利、主義、主張、さらには自由といったことにこだわりすぎ、肝心の人としての道や、尊さを無くしてはないでしょうか。仏教の説く慈悲とは、すべての生命のしあわせを平等に願う心です。お彼岸法要ではこのお話を軸に、日頃の生活から出来る、お互いさまの心がけを考えます。