テレビ、新聞等でも報道されましたので、ご覧になったかもしれませんが、県指定天然記念物のお寺のクスノキが2月17日より手術を受けました。クスノキは、周囲の環境の変化等でこの数十年樹勢が衰えており、この度、県と市からの補助を頂き、保存のための環境整備が実現したものです。工事を行ったのは株式会社 庭建(佐世保市大塔町)様で、主な内容は、枯枝の除去・主幹部の傷口治療・植物活性素処理です。クスノキは高さが約25メートルで、寒風吹く中、5トンクレーンにゴンドラを付けて、枯れ枝を落とす作業が行われました。傷口治療は、腐朽菌により腐った部分をノミを使って削り取る作業が地道に行われ、消毒剤が塗られました。その後、発泡ウレタンフォームが充填され、防水を施されました。また、根元付近の土壌を起こして、土壌改良炭化物資材が埋められました。
樹齢約500年といわれる大クスです。今回の工事ですっきりと枯れ枝がなくなり、心なしか元気になったように見えますが、治療の本当の結果が出るのは、数十年たってからとなるでしょう。自然の産物で、二度と再生はきかないでしょうから、今後も大事にして、後世の人々にもその木陰を残していきたいものです。
使用薬剤一覧
トップジンM(消毒)
樹木の味方(樹皮の成長促進)
アーストップA(土壌改良剤)
メネデール(発根剤)
ハイスパンフォーム(発泡ウレタン・防水)